また鼻水が出て,上顎洞穿刺という治療を行った.

以前に蓄膿症のエントリーで耳鼻科がだめだと書いていたが,後日談があるとも書いていた.

その話を書くことにする.

塩水による鼻洗浄をしたのは高校の時だった.
それから20年,たまに鼻洗浄をやっていたが,最近は効かなくなってきていた.
まあ,仕方ないかと思いつつ,その後,テレビで鼻洗浄はヨガの一番最初の修行だと知った.
この後,紐を鼻から口に通し,ごしごしやるというのを見たが,これは涙ぽろぽろ流しながらやっているのを見て,とてもじゃないが,できんな.と思っていた.

そんな頃,子供が中耳炎になり,近所で評判の耳鼻科があると聞いたので行かせて見た.
そうすると,2,3回で治療が終了していた.
こんな耳鼻科は聞いたことがない.前に居た場所でも子供が中耳炎になって通わせたことがあるが,2,3ヶ月はかかっていた.

何回か中耳炎になっていっていたが,やはり,2,3回で治療が終了する.

私の鼻水も昔のようにひどくなってきていたので,意を決して行って見た.

事情を話し,まず,レントゲンをとった.
すると,確かに鼻の上辺りが真っ白になっている.
「だいぶ,長い間,鼻が悪かったですね.」
といわれ,
「これは治らないかもしれません.」
とも言われた.先生の正直さに感心しつつ,治療法を聞くと,まず抗生物質を飲んでみましょう.
ということで,2週間ほど飲んでみた.これはかなり効いた.20年前とは薬も違うのか?それとも名医なのか?

しかし,鼻水は止まったが,咳が止まらなくなった.薬の所為で粘っこさが消えて,鼻水が喉のほうに落ちてしまうからのようであった.

結局,
「骨に穴を開けて直接薬を流し込む方法があるが,やりますか?」
と聞かれ,咳が止まらないのも苦しいし,それまでの会話から信用できる先生だと判断していたので,お願いすることにした.

それが「上顎洞穿刺洗浄法」というらしい.
それから,実際にやるまでは鼻の骨に穴を開けるということで,行き過ぎたりしないのか?とかなり恐怖だった.
ネットで調べまくると,やはり恐怖体験がつづられている.

当日のことは今でも忘れない.
麻酔を何回もするのだが,そのたびに別室で麻酔が効くまで待つことをする.間に診察される子供の泣き声がすごくて恐怖感は倍増していた.

ついに穴をあける時間がやってきた.
ポンチみたいなものを鼻に突っ込まれた時の恐怖は今までに経験したことのないものだった.
もしも,手が滑ったら,恐ろしいことになりそうという不安がすごかった.
全然痛くはないのだが,骨を折るだけにある程度は力がいるようで頭の後ろを抑えられた時は「たすけて〜」という思いだった.
「バキバキバキッ」という脳に響くような音と共に穴は開いた.
なんともいえない感じだ.

その後は洗浄して,薬液を注入して,案外あっさりと終わった.
子供もやれるようだが,これはかなり怖い.

さて,その後,どうなったかというと,咳もかなり収まり,とりあえずはやってよかったという結果になった.
ただ,今でもたまにむせることがある.

今度ひどくなりかけたら,また塩水洗浄が復活するだろうと思っている.

しかし,耳鼻科にも名医がいることがわかった.
でも,滅多にいないと今でも思っている.